市販の機器やセンサ類のデータを取得する
1.計量器のデータを取得する
R-CPSではセンサモジュールからのデータをPDHを経由して利用することを中心に構成していますが、センサモジュール以外のデバイスからデータを取得してR-CPSで利用することも可能です。下記の事例は市販のRS-232C通信対応の計量器をPDHに接続できるようにしています。
RS-232C対応の計量器 株式会社ISHIDA 電子天秤 CB-4 3000 と、製作したCB-4用の拡張モジュール
拡張モジュールの内部にはESP32搭載のマイコンボードが組み込まれており、RS-232Cで計量器のデータを受信すると、内部でデータフォーマットを整えてBluetoothでPDHにデータを送信します。
計量器の設定で、測定対象の重量計測データが安定したらデータを出力するようにします。
拡張モジュールからデータを受信したPDHで、センサモジュールと同様に計量器の名称をキーにしてデータ処理を行います。
この段階で通常のセンサモジュールから取得したデータと同様にデータ処理を行うことができます。
・取引・証明に使用されている特定計量器(非自動はかり、分銅及びおもり等)については、計量器の正確性を維持するため、2年を超えない範囲で特定市が実施する定期検査を受けることが義務付けられています。(計量法第19条第1項)
この記事で紹介した秤は正しく定期検査を受ければ特定計量器として取引や証明に使用することができます。
2.キッチン秤
この事例では、キッチン秤を改造してワークの有り無しを検知してロボットコントローラに入力しています。
キッチン秤の内部では皿に物が置かれた時の重量に応じて歪センサの出力が変化し、その信号を増幅して演算する事で重量を計測しています。
この秤の歪センサにリード線を取り付けて信号を引き出し、外付けのインターフェース回路を設けてロボットコントローラに入力する信号としています。ゲイン調整と判定レベル調整は、取り扱うワークの重量に応じて正しく反応するように調整します。
このようにワークの有無を判定するだけであれば簡単な外付け回路でインターフェースを構成する事もできます。
*キッチン秤のような簡易秤の場合は、定期検査の対象となる性能を保有していない場合が多く、その場合、
仮に重量(g)を計測するものを組んだ場合でも取引や証明に使用することはできませんのでご注意ください。
3.そのほかの事例
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