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R-MSM センサモジュールの消費電力とバッテリー持続時間
センサモジュールの特性(計測による特性確認の結果)
以下はR-MSMセンサモジュールの消費電力測定実験で把握したセンサモジュールの特性です。
実際の平均消費電力はセンサを駆動するインターバル設定の組み合わせで変わりますので参考にしてください。
(この実験は外付けセンサやモジュールを接続せず、オンボードのセンサのみで行っています。)
1)ボード上のセンサには常時給電されており、駆動するセンサの数の増減は消費する電流に大きく影響しない。
2)センサデータ送信のためにBluetoothが有効になると一定期間電流が増加する。
3)センサデータ送信後、次の送信がなければ約7秒間でBluetoothが休止状態となり、消費する電流が減少する。
4)Bluetooth通信なしの場合の電流: 81.54mA 平均消費電力:407.7mW(5V駆動時) / 301.7mW (3.7V駆動時)
5)Bluetooth通信ありの場合の電流: 147.78mA 平均消費電力:738.9mW(5V駆動時) / 546.8mW (3.7V駆動時)
注)供給する電圧に関わらず、センサモジュール内部はモジュール内部の電源ICによって作られた3.3V駆動です。
供給する電圧の差による消費電力の差は、モジュール内部の電源ICで発熱として吸収されます。
インターバル設定の違いによる消費電力と標準LiPoバッテリーでの持続時間:計算値
1)センサデータを短いインターバルで取得してBluetoothで送信した場合
→ モーションセンサ 500mS, 環境センサ 15秒、ADC 1秒で駆動
センサ駆動間隔の組み合わせで送信間隔が常に7秒以下の場合はBluetoothが休止となりませんので
常に150mA程度の電流が流れています。標準LiPoバッテリー(400mAh)での持続時間を想定すると:
(400mA x 60 ) / (150mA x 60 ) = 2.67 = 約2時間40分
2)センサデータを比較的長いインターバルで取得してBluetoothで送信した場合
→ 環境センサのみ 60秒間隔で駆動
1分間のうちセンサデータBluetooth送信(150mA)が約7秒間、Bluetooth休止状態(82mA)が53秒間となります。
標準LiPoバッテリー(400mAh)での持続時間を想定すると:
(400mA x 60 ) / ((150mA x 7sec ) + (82mA x 53sec )) = 4.45 = 約4時間27分
インターバル設定の違いによる標準LiPoバッテリーでの持続時間:実測値
前記のそれぞれのインターバル設定で、3個の標準LiPoバッテリーを使用して実際の持続時間を計測しました。
計算値ではバッテリーの容量をスペックの400mAhから計算に使用していますが、いずれの実験でも400mAhを下回らない容量を持っていたようで、実測値ではプラス方向の駆動時間が得られています。(スペックよりも少し長持ち)
1)センサデータを短いインターバルで取得してBluetoothで送信した場合
→ モーションセンサ 500mS, 環境センサ 15秒、ADC 1秒で駆動
1回目:2時間50分20秒 2回目:3時間00分41秒 3回目:2時間50分42秒
平均:2時間53分54秒 (計算値との差:+13分54秒)
2)センサデータを比較的長いインターバルで取得してBluetoothで送信した場合
→ 環境センサのみ 60秒間隔で駆動
1回目:4時間37分00秒 2回目:4時間40分00秒 3回目:4時間46分00秒
平均:4時間41分00秒 (計算値との差:+13分)
実際のバッテリー持続時間はセンサの駆動インターバルの組み合わせによって大きく変わります。
短い周期で長時間安定して計測する必要がある場合は、USBや外部給電端子から常時給電することも検討してください。
消費電力の測定実験の詳細: