安全機能の追加

機器を遠隔で制御する場合、必ず安全であることを確認してください。例えば、扉の開閉を行う場合では、人や物が挟まれないか等、十分注意して制御システムを構築してください。インターロックなどの安全機能を必ず追加します。パトライトの点滅やブザーの発報などを行ってから、機器の動作を行うことをお勧めします。

人間の誤操作や、機器の誤作動に対する対策を必ず考慮しなければなりません。前者をフールプルーフ(foolproof)と言い、後者をフェイルセーフ(fail safe)と言います。

例えば、電熱器をON/OFF制御するケースを考えると、OFFの信号を受け付けなくなり、加熱し続けてしまう異常事態を想定し、事前に対策を講じておくことが必要です。例えば、WDT(watchdog timer)を制御系とは独立した別回路として設け、設定時間以上連続してONが続いた場合には、強制的にOFFにする回路を付加するなどです。
尚、WDTによる監視回路は、駆動回路の直近に組み込むことが必要で、例えば、ノーマリーオープン(N.O.)のリレー接点などを使い、制御側からの信号の有無にかかわらず、WDT回路そのものが働かないときには、駆動回路がオープンになり電熱器の加熱ライン(駆動回路)そのものに電流が流れないようにしなければなりません。

モーターや電磁弁等の使用する部品については、電源が切れた場合安全側になるように設計してください。例えば、巻き上げ機の場合、電源が切れても荷物が落ちないようにブレーキがかかる駆動器を使用すなどです。電磁弁の場合も、電源が切れた際の動作を考慮してシステム設計してください。ちなみに、血圧計用の加圧ポンプは電源が切れると空気が抜ける設計になっており、故障(電源切断)した場合にも腕を絞め続けないようになっています。