1. 概要

preMSMに搭載している9軸モーションセンサ BMX160と環境センサBME680の気圧センサの動作を、滋賀県と三重県の県境にある鈴鹿山脈の峠を越える(国道421号)ことで評価する。

2. 実験内容

preMSMをノートPCに接続し、車の助手席に置き、各センサのデータをNode-REDで取得し、ノートPCに保存する。

図1. preMSMの車載搭載状況

3. 実験結果

3-1. コース:国道421号線 石榑トンネルを滋賀県側から三重県側に抜けるコース

滋賀県側のスタート地点から今回の最高点である石榑トンネルの入り口まで高低差約300m、三重県側の終点までは同じく高低差約400mのコースです。途中の石榑トンネルは、2011年に新たにできたトンネルで、全長4,157mで標高差約100mのトンネルで、中はほぼ直線です。図1のスタート地点から終点まで、信号は無く、止まることなく走りました。

図1 走行実験コース

地図出典:国土地理院 電子国土Web

3-2. センサー出力結果

環境センサBME680の気圧センサの結果と9軸センサBMX160の地軸センサとジャイロセンサのZ軸の結果を図2に示す。

・石榑トンネルの中:ほぼ直線で入口と出口の高低差:100m
 ⇒ 気圧が10hPa上がり、地軸センサは安定したデータ

・気圧センサの出力の上下を反転するとほぼ標高を表している結果が得られた。

図2 センサ出力

4. 技術的補足

今回の実験で用いた技術的な内容を補足します。

4-1. preMSMの設定

・モードD(デジタルセンサモード)を使用。

・BMX160とBME680の出力のみNode-REDで抽出し、ファイルに保存。

・ノートPCは、バッテリ動作でもサスペンドがかからないように設定を変えておく必要があります。

4-2. Node-REDのフロー

Node-REDのエディタ画面を示します。

1枚目は、USBからの入力とBMX160のデータの表示の部分です。

2枚目は、各センサのファイル保存の記述とBME680の表示の部分です。

 

 

参考文献:

1) 国土地理院 電子国土Web

2) 9軸モーションセンサ BMX160 仕様書

3) 環境センサ BME680 仕様書